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式神や魔法を使って華麗に戦う!
陰陽師ってカッコイイ~!
と思っていたら、歴史上ではそんなことはありませんでした。
和風キャラの一人として、ぜひ登場させたい「陰陽師」。
フィクションと現実の違いのギャップが衝撃的だったので、そんな陰陽師についての記事です。
不思議なイメージの多い陰陽師ですが、実は国家機関に属する公務員でした。
まずは、陰陽師が歴史上ではどんな立場だったのかを解説いたします。
古代日本には、律令制における八省の中でも、かなり重要となる中務省(なかつさしょう)というものがありました。そこに属していたのが「陰陽寮」です。
陰陽寮に配置され、陰陽五行思想に基づき、天文、占い、暦、吉日凶日などを管理する人が陰陽師と呼ばれていました。
元々は中国発祥の思想。陰陽説と五行説が合わさって生まれたもの。
相反する属性である「陰陽」と、木、火、土、金、水という自然を構成する「五行」によってこの世は成り立っているという教え。
それらを天文学や地質学などと合わせて研究したのが、日本の陰陽師であり、日本式陰陽道である。
漏刻と呼ばれる水時計で時間を計り、合わせて日の出を観察することで「暦」を作るという業務が主だったそうです。
昔は時間を管理したり計ったりすることも大変でしたから、重要なお仕事ですね。
そのため、天文学に深く通じている人が多く、研究者や学者と言った方が的確。
今で言う国家公務員のようなものだったのです。
ただ、それだけでは、現代のイメージに繋がるオカルト要素はありませんよね。
ただのカレンダー作ってた人…?
ですが、昔はその「カレンダー」は本当に大切なものでした。
神様のためのお祭りなども、陰陽師の作ったカレンダーもとい「暦」にそって行われていたのです。
我々にはカレンダーや暦はあって当然、決まっているのが普通ですが、昔はそう簡単にわかるものではありません。
陰陽師は、長い間「天文」「時間」「方位」などを管理してきたため、それを暦に書き込んでいったのです。
また、風水や祈祷など幅広い役目もこなしていました。
この星が見える時期は日差しが強い。
あの方角は薄暗く不吉。
前年はこの日に悪いことが起きたから、今年は良くなるだろう。
なんだか占いっぽいですね!
実際は、統計学なんですが…。
簡単に気温や時間を計れるものもなければ、それを入力して計算してくれる機械もない。
そんな時代に、自らの頭で研究して「翌年も同じ気候だ」と導き出してしまえば、それはまるで占いのようですね。
平安時代では、天皇が占いを行うほどに天文や陰陽五行思想は強く信頼されていました。
占星術や天文学などがミックスされた日本式陰陽道は、公的にも大活躍。
有名な安倍晴明が活躍していたのも、この時代です。
また、同じ律令制における職員に「呪禁師」というものも存在しました。
こちらは呪禁と呼ばれるまじないによって、邪気や病気を払うという治療を行うものです。
この時代は、現代から見ればオカルトに近いものでも、信憑性が高かったのです。
ここまでで、現実と創作上でのギャップが結構わかったかと思います。
占いにも見えてしまうほど学者として優秀だった陰陽師。
が、「妖怪退治」「式神」「不思議な術」などのイメージはどうしてここまで強く根付いたのでしょうか?
魔法使いのような扱いはどこから始まったのか、調べていきます。
先ほど紹介した「呪禁師」は災いを払う役目がありました。
そういった役職とごちゃまぜになり、「陰陽師は悪しき災いを払うもの」と認識されるようになったという説も。
安倍晴明などは、その有能さから呪禁師の領域でも活躍していたという話もあります。
確かに「呪禁師」って言葉だけは「呪術師」と似てますね。
それがさらに陰陽師と混ざって魔法でバトルするイメージになった…とか…?
また、安倍晴明は式神を駆使していたとか、呪術を用いていたとか、母は白狐だったとか、蘆屋道満というライバルがいたとか…彼の半生の多くが伝説として語られています。(真偽は不明ですが…)
そんな印象が後述する作品へ影響して、流行することで世間に広まったのかもしれません。
やっぱり、これが最大の要因かと思われます。
時代や技術が進み「科学」が注目されるようになってからは、陰陽師という公職は消滅してしまいます。
ですが、民間の中では長く残り続け、最終的に「呪術やお祓いの専門家」といったイメージで語り継がれていきました。
そして現代に至るまで、様々な物語が生まれます。
特に夢枕獏の小説「陰陽師」の影響は大きかったですね。
映画、ドラマ、そして漫画化もされています。私も子供の頃に映画を見て、陰陽師というものを知るきっかけになりました。
まさに大衆の想像する陰陽師像といった感じです。
今の陰陽師キャラがあるのは夢枕獏先生のおかげかもしれませんね。
原作はこちらの小説です
不思議な術や式神を操り、原因不明の病や怪奇現象、妖怪と闘う…!
陰陽師と言えば、映画で安倍晴明役を演じた野村萬斎さんの顔を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
古い作品ですので今見ると少しチープに感じるかもしれませんが、懐かしさや原点を味わいたい方は是非…!
安倍晴明のミステリアスな色気はいつ見ても最高~!
また、京極夏彦の小説「百鬼夜行シリーズ」も有名です。
こちらは戦後という時代設定なため、呪術バトルというより、陰陽五行思想の知識を用いて「憑き物落とし」という事件の種明かしをするシリーズ作品です。
ミステリ好きの間でも好評で、こちらも映画やドラマ、さらにアニメにもなっています。
アニメ、ドラマ化もされた「魍魎の匣」が人気
ページ数が凄まじく、分厚いことで有名な作者さんなので最近では分冊版も発売されました。
夢枕獏先生の「陰陽師」から陰陽師や妖怪の世界にハマり、京極夏彦先生の小説に行き着いた人もいるのでは…?(私がそうです)
他にも、陰陽師が題材の作品はたくさんあります。
実際の歴史と立場や方法は違えど、 陰陽五行説という思想をベースに作られたのが「陰陽師」なんですね。
\「陰陽師」や「魍魎の匣」を見たい方へ/
意外な事実が盛りだくさんの、陰陽師ネタでした!
今となってはオカルトとしか思えない研究でも、昔は信用されて地位も高かったようです。
「陰陽師」という職業は形を変えてしまっていますが、陰陽五行思想は今でも占いや風水の文化としてしっかり残っています。
ここまで書いてきたように、陰陽師の歴史を探ると、古代日本まで遡ることになります。
そのため、謎に包まれた真偽不明なところも非常に多いです。
それでも、今なお語り継がれる「安倍晴明」の伝説を、信じるか信じないかはあなた次第…。
紹介しきれなかった映画やアニメもありますので、興味のある方はぜひ見つけてみてくださいね。