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創作をしているとき、収まりの悪い文章が生まれてしまうことはありませんか?
伝わらないことを危惧して、つい長々と説明してしまう気持ちもわかりますが、日常的に使っているSNSなどを思い出してみてください。
大抵は字数制限が付きもので、あまり長々と説明はできないですよね。
それでも、本当にわかりやすい説明ができる人は字数制限の中にきっちりと本筋を収めています。
もちろん「創作」というのはエンターテイメントであり、淡々と要点だけをまとめるだけでは面白みは出にくいです。
しかし、読者に強い印象を与えたいときは時に文章を削って簡潔にするのも効果的だと思います。
この記事は拙いながらも絵描きさんにも字書きさんにも両対応させていただいています。
頑張った描いた(書いた)ので、よかったら最後までお付き合いください!
んん?タイトルの長い作品の方が流行ってない?
重要なタイトルや台詞こそ、削って縮めると良い!
…とは言いましたが、まずは逆パターンのお話からさせていただきます。
なぜ長いタイトルが流行るのか、本当に人を惹きつける効果があるのか…。
最初にそれらの疑問についての所感を述べていきますね!
昨今のアニメ、マンガ、小説等々は妙にタイトルが長いと感じたことはありませんか?
これらの作品の傾向としては「ライトノベル」「若者向け」「ギャグ要素」などが多めです。どちらかと言えばテンポ重視でサクサク楽しめる作品が当てはまります。(もちろん例外もあります)
それらの作品は内容に爽快感やスピード感を持たせるために、情報量をあえて減らしている可能性、もしくはそのような作風の場合があります。
文章が複雑すぎず読みやすい軽さなため、その分タイトルにぎっしりと文字を詰めても違和感が少ないのです!
例えばタイトルが長くて中身も文字がギッチリとなると、初見さんお断りな雰囲気が出てしまいます。
反対にタイトルが短く中身も軽いと、なんだかスカスカで物足りない気分に。
その点、タイトルの長い作品と流行りの作品を照らし合わせると、なんともバランスが良いのです。
もはや星の数ほどありそうな多くの読み物の中、あらすじのような長いタイトルに思わず目を引かれ、実際読めばスピード感のある読みやすいお話が多い印象です。
実際に「タイトル」に「あらすじ」としての機能も求められているのだと思います。
特にライトノベルは流行真っ盛り!
本屋などで一番最初に目に付く表紙にどれだけの情報量を詰め込むかがカギなのかもしれません。
流行りなどの時代背景による理由も大きいとは思いますが、やはり作品の内外でも文章のバランスを整えるのが重要だと考えられます。
お待ちかねの実践編!
百聞は一見に如かず、ですよね。
小説の文章と漫画のコマで例を作ってみます。
重要なセリフが縮められているところに注目してみてください!
つるりとした黒髪が雫のように頬に落ちる。
彼女は地に顔が付いてしまうのではと思うほど深々と頭を下げ、浅い呼吸を繰り返しながら言った。
「あなたのことが、何年も、何年も前から、ずっと……好きでした」
長い間片想いをしてきた女性が少女をするシーンの一例です。
この少女の台詞を思い切って短くしてしまい、他の部分にリソースを割きます。
つるりとした黒髪が雫のように頬に落ちる。昔と変わらない色だ。
顔は見えない。彼女が少女であったあの頃より髪が伸びたからか、自身の背が伸びたからか。
彼女は地に顔が付いてしまうのではと思うほど深々と頭を下げ、浅い呼吸を繰り返しながら言った。
「あなたのことが……好きでした」
どうでしょうか?
少女の台詞はぐっと縮めましたが、前半の文章に「過去」と「現在」を思わせる文章を入れてみました。
これにより「長い間片想いしていた」という情報は損なわれずに済んでいます。
文章またはページ中の余白のあり方にも緩急が生まれましたね。
少女の一言に読者が視線も引きつけられ、彼女の言葉の重みも増したように感じます。
こちらも小説版と同じく片想いしている少女が告白する展開になります。
二つの吹き出しに伝えたいことを詰め込みすぎて、テンポが悪い気がします。
台詞を削ってみました!
少女が握りしめるのは卒業証書、背景には満開の桜を描き入れます。
台詞が無くとも「学園生活で長い間片想いしてきた」ことを表現。
コマとコマの繋がりも良くなり、視線がスムーズに大ゴマに引き込まれますね。
どちらも結果的に削った分を補うように他の部分に書き足しています。
「台詞が長いver」も「台詞を削ったver」も設定上の差はありません。
それでも、描写に緩急をつけることによって短い台詞がグサッと心に刺さるように響きます。
前後の流れに伏線を散りばめておき、短文でも読者がピンと来るように仕込んでしまうのです。
無理にシチュエーションを変えなくても大丈夫!
また、これらの例は短いものでしたが、大きな作品になれば当然シーンやコマを足していくつか補足を入れることができます。そうすることで、読者に刺さった後の余韻も大切にすることが可能に。
この場合も無駄に続けすぎると歯切れが悪くなってしまうので、あくまで補足程度に収めましょう。
逆にキャラクターの台詞だけを他の文章に比べ異様に長くするワザも。
冒頭で「本当に賢い人は本筋をきっちり収める」と書きました。
それを逆手に取り台詞を長くすることで「知識はすごいが空気が読めない」キャラの演出もできちゃいます。
他にも、多弁、動揺、急展開、などの要素を加えたい場合には長い台詞は有効的です。
普段おしゃべりな人が急に黙ると怖かったり、黙っている人が突然語り始めるのはなかなかのインパクトです!
当然、文章や作画の細かさについては作者の個性でもあります。
それでも「ビシッと決めたいのに決まらない」「だらだら続いてるだけな気がする」と感じたときには、印象付けたいポイントとそれに関する情報・伏線のバランスを考えてみると良いかもしれません。
つい一言で○○は××で△△ってことなんだ!と書いてしまいたくなる気持ちもわかりますが、読者が気づかないうちにすり込んでしまおう…という考えに切り替えてみましょう。
少し手前の方から伏線を張っておくとストーリー全体にメリハリが出てくれますよ。
もっと印象強く、かつテンポも良い流れを求める方には、小説も漫画も大事な台詞はどこで改行されるかに注目してみるのもオススメ!
発表する場に仮入力したり印刷してみたりして、テンポが損なわれないように文章を調整しましょう。
接続詞ひとつ変えるだけで一気に読みやすくなることも!腕の見せ所ですよ!
妖怪などのうんちくを相当な量詰め込むことで有名な小説家の京極夏彦先生は、読みやすくするために改行、句読点、ページがどう開くかなどをすごく気にして書かれているそうです!