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様々な作品で目にする、不老不死の伝説。
それは日本のものであったり、違う国のものだったり、はたまた異世界の話であったり。
眉唾なものから、本当にあったかのように記されているものもあります。
この記事では、古今東西の「不老」「不死」「長寿」などに関する逸話を集めてきました。
創作ではありがちな設定だけど、知らない伝説もあるかも…?
調べたら想像以上に多くてびっくり!
特に、古代の人々からは強く信じられていたことが多いです。
ファンタジーや異世界作品に限らず、ぜひ創作のひとつの「謎」として取り入れてみてください。
「かぐや姫」というタイトルで絵本などになっていることで馴染みのある作品。
平安初期に生まれ、日本最古の物語とされています。
このお話に、月の世界のものである不死の薬というのが登場。
\知らない人は読んでみてね/
あるとき、光り輝く竹を見つけたおじいさん。
中を確認すると手の平サイズの女の子(かぐや姫)が入っていました。
かぐや姫は、凄まじい早さで美女へと成長します。
5人の男に求婚されますが、それを撃退。
が、そのうちの一人の帝(天皇)が諦めずに猛アタック。
かぐや姫が人間ではないとわかっても、和歌のやり取りをする関係になりました。
しかし、かぐや姫は8月15日に月へ帰らないといけないことを告げます。
それを聞きつけた帝は、なんとか引き留めようとしますが、月の使者の力には抗えません。
別れを悲しんだかぐや姫は、おじいさんに手紙を残し、帝には天の羽衣と不死の薬を渡して、月へと帰ります。
その後、帝は「かぐや姫がいないのに不死になっても意味がない」というような和歌を詠み、なんと不老不死の薬を燃やしてしまうのです。
その薬を燃やしたのが現代の富士山。
「不死の山」というのが「富士山」の由来とされています。
誰しもほしがりそうな不死の薬を、愛する人がいなければ意味がないという理由で手放す帝。
禁断の恋であり、悲恋のお話だったんですね…。
富士山の名前の由来が、かぐや姫のお話から来ていると知っている人は、意外と少ないのではないでしょうか。
古事記に記された、不老不死の力があるとされる霊薬。
「時じくの香の木の実」とも。
常世の国に存在するとあるとされ、垂仁天皇が遣いの者を送り、持ち帰らせたという話があります。
非時香菓…いつでも香りを放つ果実ということから、古事記には「これ今の橘(タチバナ)なり」と書かれている。
つまり、ミカンのことです。
実際に常世の国にあったのがタチバナだったかは不明だが、垂仁天皇陵のある奈良県では不老長寿の象徴として「ヤマトタチバナ」が栽培されています。
非時香菓と書かれた看板と共に、この逸話について記載されているそうです。
ちなみに、この不老の果実は、意外にもミステリ作品で使用されたことがあります。
2022年に発売された「春ゆきてレトロチカ」という推理ゲームです。
不老不死とミステリって、どう繋げるの!?と思われそうですが、綺麗にまとまった素晴らしいシナリオなので是非…!(宣伝)
古代日本で信仰されていた異世界。海の彼方にあると考えられています。
長寿や若返りの理想郷としても扱われる。
不老不死の国であると言われるが、死後の世界である「黄泉の国」としても考えられることも。
前述にある非時香菓についていた虫を、「常世の神」として祀ることもありました。
こちらは日本書紀の記述によると、アゲハチョウの幼虫ではないかと思われているそうです。
古事記、日本書紀、万葉集、風土記などに記述があり、日本神話の代表的な概念ですね。
インド神話にて、不死を与えるとされる飲料の名。
乳海攪拌(にゅうかいかくはん)という神話に登場する。
神々とアスラ族は戦いの中で疲労困憊していき、ヴィシュヌ神に助けを求めます。
ヴィシュヌ神の言葉通りに、両者は争いを止めます。
そして、協力して乳海と呼ばれる海で「アムリタ」を作り始めることに。
制作の過程で、太陽と月、ヴィシュヌの妻となるラクシュミーが生まれます。
ついに完成し、神々のものとなったアムリタ。
しかし、そのアムリタをアスラ族が盗み飲みしてしまいます。
ヴィシュヌはそのアスラ族の首を切り落としますが、不死になったせいで頭だけが空へと消えていきました。
太陽と月が告げ口をしたと恨んだそのアスラ族は、今でも太陽と月を追い続けている。
これが、日食と月食のはじまりだと言われています。
不老不死になれると伝えられる霊薬・万能薬。
錬金術において至高の創作物とされています。
飲めばどんな病も治り、不老不死になれるともいう神秘の薬。
そのため、ゲームなどで強力な回復薬として登場することが多いです。
また、錬金術の到達点である「賢者の石」と同一視されることも。
こちらは鉛などを貴金属に変えるための触媒として知られるが、人間を不老不死にできるという伝説もあります。
エリクサーは液体だと言われていますが、賢者の石の形は定まっていなません。
粉末、粘土、赤い石、卵のような形…文献によって異なっています。
賢者の石を液体にすると「エリクサー」になるという話も。
ネクタルは、神が飲む生命の酒、または不老不死の薬酒です。
また、現実には、果実をすり潰して作られる「ネクター」というドリンクがあります。
これは、古代ギリシア神話の「ネクタル」が語源とされています。
味は、蜜のように甘く濃厚らしいです。
飲めば不死と永遠の若さを手に入れられるとのこと。
中国においての不老不死の霊薬。
金丹(きんたん)とも言う。
伝承によれば、中国の導士が扱う術の「煉丹術」で作られるそうです。
服用すると不老不死の仙人になれると言われています。
不老長生の効果がある薬は、他にも「仙薬」「丹薬」「方薬」があるが、明確な区別はありません。
しかし、煉丹術で作る霊薬には、それぞれ様々な逸話・歴史があるため、かなり奥深い世界となっています。
以上、世界中に散らばる不老不死伝説でした!
不老不死の研究は、多くの賢者が「愚かな研究」と言い残しています。
しかし、時代が進み、現実味は薄れようとも、いつの時代も人々を魅了してしまう話題。
漫画や小説では、メインテーマにもなり得ます。
「不老不死」と言っても、この通り、歴史や背景は様々です。
意外と知らないマイナーな元ネタで、ミステリアスで神秘的な雰囲気を増幅させることができるかも。
また、不老不死に近いモンスター・人外というのもたくさんいます。
不老の吸血鬼や、人魚の肉を食べると不老不死になれる…など、有名ですよね。
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